2015年6月18日木曜日

海街diary

これはすごい作品。
ここまで素晴らしい作品だなんて、予想してなかった。
鎌倉を舞台とし、スクリーン映えする四人の女優が四姉妹として共演なんて、壮観で眼福だろうし映画館で観るか、くらいの安易な考えだったのに、内容全てが完璧だった。

アベンジャーズの公開前に、こんなアクション皆無で、穏やかで優しい気持ちになれるアベンジャーズを観ることになるとは。
綾瀬はるかがキャプテンアメリカだし、長澤まさみがアイアンマンだし、夏帆がハルク? ソー? いや、ブラックウィドウが四人か。
なんて冗談はさておき、とにかくこの四姉妹の共演って奇跡みたいだ。綾瀬はるかも長澤まさみもすごい。正直、二人に比べたら夏帆は存在霞むかと思ったが、全くそんなことなかった。広瀬すずも全く引けを取らない。

そして、舞台は鎌倉。
しばしば江ノ電が走ってるし、江ノ島や七里ヶ浜、極楽寺駅を舞台にしたシーン多し。
極楽寺はドラマ最後から2番目の恋の聖地でもあるのに、この映画のおかげで更に由緒ある土地となった。
この映画観て思ったけど、長澤まさみはいずれキョンキョンみたいな女優になる気がした。あの妙に風格があって、酒浸りなのがハマって、竹を割ったような愛すべきキャラは絶対にそうだ。

それと、やはり四季折々の鎌倉の景色が素晴らしいので、つくづく実写化することに意義のある作品だと感じた。
るろ剣然り、進撃の巨人然り、ただ人気ある漫画を実写化するのって、どうかと思うけど、この海街diaryみたいな作品は大正解。

別に大きな感動はなくて、四姉妹が慎ましく生活する様子なのだけど、それがいい。
お節介な姉を演じる綾瀬はるかは、ドラマのあいくるしいでの彼女をオーバーラップさせる。
恋愛がうまくいかなくて、酒好きな次女の長澤まさみもすごい。色気が。
それにこの作品を更に素敵に演出する音楽を菅野よう子さんにするのはどうかと監督に提案したのは長澤まさみらしいのだ。まさかそんな提案までできるとは長澤まさみやるな。すごいよ。
夏帆の役作りは本当に素晴らしいと思う。実は四姉妹の中で一番好き。常に自然体で、なんでも器用にこなせそうなところが堪らない。サウスポーなのも天才っぽい。
広瀬すずは、きっと三人にとっての妹でなく、みんなの妹なのだろう。それくらい愛される存在だ。

この四姉妹だけじゃなく、脇役も皆素晴らしかった。
特にリリーフランキーの、アジフライのくだりは目頭が熱くなった。
なんなんだろう。あの人の存在。素敵過ぎた。しらすトースト絶対試す。
とにかく料理のエピソードが秀逸だった。最高。

そして、カマドウマが出てきたり、柱に身長をマジックで書き残しておくなんて、実家を思い出さずにいられないじゃないか。なんて映画だ。ずるい。
こんなに優しい気持ちになれる映画を、可愛い女優が四姉妹を演じるからなんて邪な理由で観に行った自分が情けない。
でも、理由はどうであれ、本当に観て良かった。
これは今年を代表する一本であることは間違いない。








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